性根 男の文七に対して、代表的な立女形のかしらである。特徴は、剃りあとの美しい青眉、情愛をたたえた黒い瞳、お歯黒にそめたきりりと引きしまった口元、しっとりと落ちついた中年女の色気と魅力にある。性根は、貞節、母性愛、自己犠牲など封建的な浄瑠璃の世界の女の典型である。塗色は白、動きはネムリ目。右唇に袂や手拭をくわえるための口針がついている。泣く演技をする際にこれを用いる。
役名例 仮名手本忠臣蔵』の戸無瀬、『伽羅先代萩』の正岡、栄御前、世話物では『心中天網島』のおさん、『桂川連理柵』のお絹など。